2022年7月31日日曜日

「朽ちない資産」

ペテロの手紙第一 1章 4~5節
2022年7月31日 第5聖日
牧師 長江 忠司

 今回も前回の箇所と関係があり、私たちが神をほめたたえるべき根拠が記されています。
 第一に、失われることのない資産を受け継ぐからです。この世の資産もすばらしいものでしょうがやがては朽ちて消え去りますし、最終的にすべて置いていかなければなりません。しかし天の資産は朽ちることも汚れることも消え去ることもない永遠のものです。
 第二に、信仰を持つ者とされているからです。私たちは神の働きと導きによって、キリストを信じることができました。信仰が与えられていることは当たり前ではありません。すべては神の恵みによるものです。
 第三に、神の御力によって守られているからです。私たちは救われてからでも愚かで罪深い者ですが、神があらゆる点で私たちを守り導いてくださっています。そして終わりの日に、完全な救いをいただくのです。
 人生に多くの困難がありますが、神の与えてくださる朽ちない資産に目を向けましょう。信仰によって神の約束に信頼し、神をほめたたえて歩みましょう。

<聖書のことば>
また、朽ちることも、汚れることも、消えて行くこともない資産を受け継ぐようにしてくださいました。これらは、あなたがたのために天に蓄えられています。
ペテロの手紙第一 1章 4節

2022年7月24日日曜日

「神がほめたたえられますように」

ペテロの手紙第一 1章 3節
2022年7月24日 第4聖日
牧師 長江 忠司

 手紙の本文に入ります。初めに何を伝えたのでしょうか。
 第一に、神がほめたたえられるようにということです。彼らは迫害の中にあり、その中で神をほめたたえることは簡単ではなかったと思います。だからこそ偉大な神を覚えほめたたえることが必要でした。私たちも偉大な神に目を注いで、神をほめたたえることが大切です。
 神を賛美するべき理由が書かれています。
 一つは、私たちを新しく生まれさせてくださったからです。かつては神から離れて、サタンの支配の中で死んだ者でした。しかし、恵みとあわれみにより私たちは救われ、新しく生まれさせていただきました。
 もう一つは、生ける望みを持つ者としてくださったからです。死んだ希望ではなく生ける希望を与えてくださっているのです。
 問題を見ると落胆し恐れてしまいます。しかし主を見て、主からいただいた恵みを数えましょう。そして主をほめたたえて歩みましょう。

<聖書のことば>
私たちの主イエス・キリストの父である神がほめたたえられますように。神は、ご自分の大きなあわれみのゆえに、イエス・キリストが死者の中からよみがえられたことによって、私たちを新しく生まれさせ、生ける望みを持たせてくださいました。
ペテロの手紙第一 1章 3節

2022年7月17日日曜日

「選ばれた人たちへ」

ペテロの手紙第一 1章 1~2節
2022年7月17日 第3聖日
牧師 長江 忠司

 本日も手紙の宛先部分から学びます。
 第一に、神が私たちを選んでくださいました。選びについて多くの議論がなされて来ました。神の予知がありました。同時に神の恵みによってふさわしくない私たちが選ばれたのです。
 第二に、神は選ばれた者に目的を持っておられます。
 一つは私たちがキリストに従う者となることです。罪に汚れていた私たちを主がいのちをささげる程に愛してくださっていることを覚える時に、私たちは主に感謝し従いたくなります。それは義務ではなく喜びなのです。
 もう一つは、聖められて歩むことです。私たちはキリストの血により聖められましたが、罪の性質は残っており罪を犯します。主から罪を指摘されたなら、主に罪を告白し悔い改めていく必要があります。
 私たちは救われていることを当たり前のように考えてしまいがちです。そうではなく、神の恵みにより選んでいただいたことを覚えましょう。そして、生涯主に従って歩みましょう。

<聖書のことば>
父なる神の予知のままに、御霊による聖別によって、イエス・キリストに従うように、またその血の注ぎかけを受けるように選ばれた人たちへ。恵みと平安が、あなたがたにますます豊かに与えられますように。
ペテロの手紙第一 1章 2節

2022年7月10日日曜日

「寄留者として」

ペテロの手紙第一 1章 1節
2022年7月10日 第2聖日
牧師 長江 忠司

 本日はこの手紙の宛先から、特に寄留者について学びます。
 第一に、寄留者としての自覚を持つことです。今いる場所は一時的であり、天の御国という帰る国があるのです。そのことを自覚し、また誇りに思うことが大切です。
 第二に、一緒に集まることを大切にすることです。彼らは散らされた先で集まり、そこでこの手紙を読み励まし合っていたと考えられます。クリスチャンの少ない日本ですが、だからこそ一緒に集まることを大切にして、互いに励まし合うことが大切なのです。
 第三に、御国で主とお会いする時を意識して歩むことです。この地上生涯はやがて終わり、御国に入れていただきます。そこで私たちが愛し信じてきた主とお会いするのです。先に召された兄姉とも再会します。その時を意識して、今どう歩むべきかを考えることが大切です。
 気をつけないと、私たちも神を信じていない方と同じような価値観で、地上生涯だけを考えて歩んでしまいがちです。そうではなくて、寄留者としての自覚を持ち、御国を覚えて、今なすべきことを行いましょう。

<聖書のことば>
イエス・キリストの使徒ペテロから、ポントス、ガラテヤ、カパドキア、アジア、ビティニアに散って寄留している選ばれた人たち、すなわち、
ペテロの手紙第一 1章 1節

2022年7月3日日曜日

「ペテロの自己紹介」

ペテロの手紙第一 1章 1節
2022年7月3日 第1聖日
牧師 長江 忠司

 本日より、ペテロの手紙第一の講解説教を開始します。著者はペテロです。今日の箇所は彼の自己紹介に当たる部分です。
 第一に、主はペテロを知った上で召されました。突っ走りやすく、後にイエス様を否定する彼のすべてを主はご存知の上で召されたのです。私たちも同じです。無に等しい私たちをご存知の上で召してくださいました。
 第二に、主はペテロを宣教の働きに遣わされました。復活の主から主の羊を飼うように言われました。私たちは使徒ではありませんが、同様に福音が委ねられ遣わされています。その私たちはペテロのような使命感を持って歩んでいるでしょうか。
 第三に、主はペテロの将来の姿を見ておられました。主はシモンに石という意味のペテロというニックネームをつけられました。彼は主によって訓練されて後に初代教会のリーダーとして用いられたのです。主は彼の将来の姿を見ておられたのです。
 私たちも自分自身や周りの魂の現在の状況だけを見ていてはいけません。将来変えられている姿を見て、とりなし伝えて行きましょう。

<聖書のことば>
イエス・キリストの使徒ペテロから、ポントス、ガラテヤ、カパドキア、アジア、ビティニアに散って寄留している選ばれた人たち、すなわち、
ペテロの手紙第一 1章 1節